英語を学ぶ

【英語学習に関わる5つの疑問】『外国語学習の科学』を読んで参考になったこと

英語学習においては、インプットが重要というのは多くの人が知っている事実です。

『外国語学習の科学』の著書であり、大学教授の白井恭弘さんは中でこう言っています。

外国語のメッセージを理解する、すなわちインプットが、言語習得をすすめる上での必要条件だということです。アウトプットが必要かどうか、という議論はありますが、インプットを理解することの重要性を否定する研究者いません。

外国語学習の科学 p134

そんな超重要なインプットの効果を高める方法とあわせて、

英語学習のヒントを白井恭弘さんの『外国語学習の科学〜第二言語習得論とは何か』よりご紹介していきます。

⏬参考にした書籍

著書の白井恭弘さん

まずは、著書のご紹介。

著書の白井恭弘さんは数々の大学で教鞭をとられてきた方です。

  • カーネギーメロン大学現代語学科客員准教授、
  • コーネル大学現代語学科助教授、同アジア研究学科准教授、
  • ピッツバーグ大学言語学科教授

今回ご紹介する『外国語学習の科学〜第二言語習得論とは何か』以外にも、

たくさんの書籍を出されています。

  • 「ことばの力学〜応用言語学への招待」(岩波新書)
  • 「英語はもっと科学的に学習しよう」(KADOKAWA)
  • 「英語教師のための第二言語習得論入門」(大修館書店)

朝日新聞のメディアに白井さんの記事が掲載されていたので、

よければ、こちらも参考にしてみてください。

[sanko href="https://www.asahi.com/edua/article/13237147" title="「英語を学ぶなら早いほうがいい」第二言語習得論の専門家が早期教育を勧める理由" site="朝日新聞EduA" target="_blank"]

言語習得に必要な3つの能力

早速ですが、言語を身につけるためにはどんなスキルが必要だと思いますか?

<単語や文法> という答えが思い浮かぶ方もいるとは思いますが、

それは言語習得においては、ほんの一部分でしかありません。

実際には、大きく分けて、3つのスキルを身につける必要があります。

[list class="ol-circle li-mainbdr main-bc-before"]

  1. 言語能力(文法能力)
  2. 談話能力
  3. 社会言語能力

[/list]

言語能力(文法能力)

一文レベルなら正しい文をつくれるというスキルを表しています。

談話能力

文法上正しい英文を話すことができるだけではなく、

一文をつくるだけでなく、うまく文と文を繋げて、会話にしていく力です。

社会言語能力

社会的に「適切な」言語を使う能力を指します。

例えば、目上の人に対して丁寧な言葉遣いを使ったり、

TPOやシチュエーションに合った表現ができる力です。

言語習得の5つの疑問

[say name="" img="https://clione33.online/wp-content/uploads/2020/11/champ2.jpeg"]3つのスキルはわかったけど、
どう勉強したら、これって身につけられるの?[/say]

[say name="" img="https://clione33.online/wp-content/uploads/2020/11/saito2.jpeg"]まずは、科学的にいくつかの疑問に答えながら、
勉強の仕方を明確にしていこう![/say]

どうすれば英語が身につくの?

さまざまな研究結果をもとに本書では、インプットの重要性を説いています。

インプットから習得される部分が多い、というのは否定しようがない事実です。

p114

大人になってからでも英語は身につくの?

大人になってから言語習得は難しい、と言われる理由を整理してみます。

[list class="ol-circle li-mainbdr main-bc-before"]

  1. 大人は自我が発達しているので、新しいものに馴染みにくい
  2. 母語を習得することによって、母語のフィルターを通して外国語を捉えてしまう
  3. 学習の失敗体験が邪魔をしてしまう
  4. そもそもの学習時間が減ってしまう

[/list]

しかし、安心してください。

大人なってから英語を身につけることが問題なのではなく、

ネイティブと変わらないほどの第二言語能力を習得するのは難しいだけです。

[say name="" img="https://clione33.online/wp-content/uploads/2020/11/champ2.jpeg"]ネイティブを目指すのではなく、
目的に応じた英語のスキルを身につければいいってことだね[/say]

インプットだけでも習得できるの?

インプットだけでは、語学が習得できない現象はあります。

例えば、受動的バイリンガルがそのいい例です。

受動的バイリンガル

受動的バイリンガルとは、2つの言語を聞いて理解はできるが、

その1つは話すことができない人を指します。

日系アメリカ人の子どもなどを考えれば容易に想像がつくと思いますが、

話す機会や必要性がなければ、理解はできても親の言語を話せなくなるそうです。

アウトプットの機会がなくても大丈夫?

[say name="" img="https://clione33.online/wp-content/uploads/2020/11/champ2.jpeg"]結局、アウトプットが必要なら、
独学だけだと英語習得は難しいのかな?[/say]

[say name="" img="https://clione33.online/wp-content/uploads/2020/11/saito2.jpeg"]アウトプットは実際に人と話すことだけではく、
英語で頭の中で考えることも含まれるよ[/say]

子どもの中には、ずっと黙って一言も話さず、ある日突然、話し始めるケースがわりと少なくないようです。

そういった期間を沈黙期と呼ぶのですが、これはアウトプットの練習がないため、

こういった子どもは頭の中で話す練習、つまりリハーサルをしているようです。

このようなリハーサルの効果は絶大でしょう。まず、口には出さないにしてもいつでも頭の中で英語を話しているので、英語を話している時間が何倍にも増えるようなものです。

p104

この頭の中で英語を話す練習は、専門的な実験では、

実際に言ったときに近い脳の活動の様子が観察ができています。

つまり、実際に話す機会がなくても、リハーサルをすれば問題ないということです。

インプットのコツはあるの?

効果的なインプットの量を増やすために例文暗記を本書では推奨しています。

例文暗記については、次章でも簡単に説明を加えます。

インプットを高める7つのポイント

好きを活かす

ただでさえ、外国語を理解することは難しいのですから、日本語でもわからないような教材を使ってもむだです。(中略)自分の興味があってよく知っている内容を読んだり聞いたりするといいでしょう。

時間を忘れて没頭してしまうことは、誰にも一つや二つあるはずです。

ぜひ、そんなオタク心を勉強に活かしてみてください。

[say name="" img="https://clione33.online/wp-content/uploads/2020/11/saito2.jpeg"]好きを活かすインプット術については、
以下の記事も参考にしてみください。[/say]

>>>英語の勉強を100倍楽しくするインプット術|オタクのススメはこちら!

聞き取れる音声を聞く

リスニングは、聞いても20%しかわからないような教材を聞くより、80%以上わかる教材を何度も聞いた方が効果があります。インプットを理解することが言語習得のカギですから、わからないものを聞いても効果は低いのです。

例えば、プログラミングの知識がない人が、最先端のITについての討論を聞いても、

右から左に話が流れていきますよね。

インプットというのは、インプットできて初めて経験値が積み上がっていくものです。

『英語独習法』の著書である今井むつみさん

同じことをおっしゃっていますので、よければぜひ参考にしてみてください。

>>>『英語独習法』を読めば、英語ができない理由が分かる|感想と要点整理はこちら!

例文を暗記する

 第二言語のデータベースを増やし、自然な表現を身につけるために、(中略)よく使う表現や、例文、ダイアローグなどを暗記することが効果的でしょう。

>>>英文暗唱の効果。英文カードでスピーキング力を圧倒的に伸ばす方法はこちら!

毎日アウトプットする

日記をつけたり、ひとりごとをテープに録音したり、外国語学習の仲間と電話で話す、学校や、英会話喫茶などに通う、インターネットでチャットする、など。

P168

ポイントは難しく考えず、毎日少しでもやることです。

文脈の中で単語を覚える

文脈の中で単語を覚えるもう一つの効用は、単語そのものの意味以外の情報、たとえばコロケーション(前後にどんな単語がくるか)とか、文法的情報とかも同時に覚えられるということです。

P172

単語を単語だけで覚えても、いざというときになかなか使い方が分からない。

そんな経験をした方も多いはずです。

発音・音声を真似る

練習としては、意味、構文をすでに理解しているテキストのテープを使って、発音、リズム、イントネーションなどできるだけ正確にまねて何度もリピート、もしくはシャドウイングをするといいでしょう。

p174

言語の文化に興味を持つ

言語の持つ文化や背景を知っていることは、言語習得において近道になります。

例えば、英語であればキリスト教的な文化は切っても切れないものですし、

何より、文化に興味をもつことで言語を学ぶモチベーションは格段にアップするはずです。

まとめ

白井恭弘さんの『外国語学習の科学〜第二言語習得論とは何か』より、

英語のみならず、第二言語の習得を目指す上で知っておくべき情報をお伝えしました。

メカニズムを解明することで、意外と言語を身につけるためにやるべきことは、

シンプルなんだなと感じていただければ、この記事の狙い通りということになります。

たくさんやるべきことがある、と思っているかもしれませんが、

シンプルに重要なことは言語を正しくインプットし続けることです。

(もちろんアウトプットも忘れてはいけませんが)

ぜひ、効率的なインプットに役立てていただければ嬉しいです。

⏬参考にした書籍

-英語を学ぶ